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売買のヒント

口約束は契約か?投稿日:2009年08月12日
 契約は必ず書面で以てなす必要があるだろうか。答えはノーだ。口頭での、つまり口約束でも立派に契約なのである。すなわち契約は成立しているのだ。口頭での行き違いや取り決めが多い場合など、書面で交わすと間違いがないから契約書を交わすのである。それとなにより、契約書にするのはこの約束を書面にして証拠を残すということにある。この契約を当事者だけが知っていて争いとなった場合、そして裁判所への提訴に発展した場合、どちらの言い分が正しいのか何によって判断するのかと言うことだ。

 口頭での約束でも第三者が立ち会っていて、その人が証人となってくれる場合は契約の有無が明らかとなるであろう。しかし、前述のように契約の内容が多岐にわたる場合など、例え当事者であったとしても記憶は曖昧なものとなる。そして立ち会った第三者がブレることなく立証するとなるとなおのこと無理がある。

 これらのことを理解するなら、契約書はその形式を問わないと言うことも理解できるのではないか。例えば会食などしていて、急遽何かの約束事を取り決めた際、大げさな言い方をすると、割り箸の箸袋の裏面にでもメモって双方がサインでもすれば、公序良俗に反しない限りにおいて立派な契約書となるはずである。

 別に印すらなくても契約書となることも理解できるはずである。ましてや契約書に実印の押捺の必要もないことはこれで理解できるのではないだろうか。ただ、争いとなったときの証拠能力の程度を示すに過ぎないのだ。口頭よりも書面のほうが、単に書面があるだけよりは当事者のサインがあったほうが、サインだけよりは印鑑があるほうが、認印よりは実印のほうが、それに印鑑証明書でも添付されていればより本人がこの契約の内容を了解したことが明らかとなり、裁判所は判断に迷いがなくなるということだ。

 では問題。ファックスで約束事のやりとりをした。これなど契約書とならないので反故にできるのだろうか或いは、これは契約書となるのであろうか。答えは簡単だ。

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